結婚式を挙げたので知見を共有する
この記事は mohikanz Advent Calender 12/17の記事になります。
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昨日の記事は Mos9さんの自己紹介と今年1年間あったこと でした
今年はコロナの環境で色々な影響を受けた方も多いと思いますが、
自分も私生活で大きな影響を受けました。
今回はその事で得られた知見を記事にしようと思います。
特筆する話題として、式場を配信する場合の著作権問題です。
もくじ
特に3節がこれから式を挙げる人の助けになると思いますので、
ご活用いただければ幸いです。
1.背景:結婚式はコロナで延期
入籍からの式場探しからGWまで
2019年の12月に入籍をしました。
そこからすぐに式場を探し、12月中には式場・日程も決まって
「これから準備大変だと思うけど、頑張ろうね」
と、二人で励まし合っていたのを覚えています。
そこから、1月, 2月と徐々にコロナのニュースが増えていき、
3月には自分が在宅勤務、4月からは嫁さんも在宅勤務になりました。
テレビでは連日ようにコロナの話題ばかりです。
今日は何人感染した、検査体勢はどうなってる、飲食店は自粛でイベントも自粛……
果たして結婚式はどうなるのだろうか。
式場からは連絡はありません。
事前にもらったスケジュールではそろそろプランナーの人から連絡が来るはず……
不安が膨らみ始めたゴールデンウィークの中、式場から一本の電話がありました。
「あっ、もしもし。私A式場のXと申しますー。9月の式なんですけど、ご希望の通りの普通の開催はできなくなってしまいました……」
覚悟はしていましたが、実際に言われると衝撃が大きかったです。
代替案が提示されて内容をまとめるとこんな感じ。
- 挙式日の変更なしで結婚式をあげる場合
- 参加者を10人以下にする家族だけの結婚式
- 全員リモートで行う結婚式(推してるらしい)
- 延期する場合
- 日程変更は無料で可能
- 挙式の3ヶ月前の状況で挙式可能か式場側が判断する
- 中止する場合
- 内金の5万円は返却しない
うーん、条件が厳しい……
再度の式場探し
嫁さんと色々相談した結果、式場を変更する事にしました。
なお、A式場とは懇切丁寧に お話 して内金は返却してもらいました。
再度式場探しでは良さそうなプランナーの方とも出会い、
B式場で挙げる事に……
日程は10月に決まりました。
安心したのも束の間、式までは半年を切っている状態です。
10月にはコロナも小康状態になってることを祈りつつ、準備の日々が始まりました。
2.挙式までの道のりを見える化
結婚式……いくつかの項目を選んでお金の用意をすれば、
良い感じのサービスが受けられる などということはありません 。
準備をしないと行けないもの、決めないと行けないこと、
タスクは意外と目白押しです。
二人とも共働きだと、意外と時間がなかったり気持ちが追いついてこなかったりします。
何かを決めるということは結構気力を消費するのです……
そうなると抜け漏れが発生したり、気付いた時には期限が迫ってたりします。
そんな私たちに強い味方だったのは言わずと知れたタスク管理サービス Trello でした。
結婚式も一つのプロジェクトとして捉えれば、
タスク管理と相性は良いのも頷けます。
画像は大体終わった後のものなのですが、
やらないと行けないことをリストアップして、
期限を決めて動かすだけでだいぶやりやすさが違います。
ここに挙げているチケットは二人で決めることばかりでしたが、
担当を決めて準備などの分担も行っていました。
所詮ツールですので、何が良いかは二人次第です(重要)
自分はプログラマーなので普段から使ってますし、
嫁さんはそういうサービスに抵抗がなかったためすんなり導入できました。
どのツールを使うかは自由です。
が、選ぶ条件としてはスマホですぐに編集・確認できて、
二人が操作しやすいものが良いと思います。
3. 結婚式でリモート参加可能にする
式場を変更して、時期も変更しましたがそれでも来れない人はいます。
時期が時期ですからね。自分の親族はほぼ来れませんでした。
来れない人はどうするか……
リモート参加することができないかプランナーの方に相談しました。
リモートならではの障害
プランナーの方からは懸念事項を2つ提示されました
- リモート参加の作業に式場の方のサポートが受けられない
- リモートでの参加は式場のサービスになく、契約外
- 式場のサポートなしで配信する場合の作業者が必要
- 自分(新郎)
- 友人・親族
- 配信を行う業者
- リモート参加者がいる場合のBGMの著作権が問題になる
- 式場と権利団体の契約ではビデオ通話などでの利用をサポートしていない
- リモート参加中のBGMに関して自分たちで著作物利用の申請をしないといけない
それでもリモート参加を行うために
上記の懸念事項を受けて、リモート参加の時間を 余興の時間内に行う ことにしました。
これにより、下記のようなメリットがあります。
- BGMの制限を抑えることができる
- 著作物利用料を抑えることができる
- 配信しないタイミングで好きな曲が使える
- 一部のアーティスト(ジャ●ーズなど)は配信で利用するために追加で手続きが必要 or 利用できない場合がある
(嫁さんが使いたい曲が該当していました)
- 一部のアーティスト(ジャ●ーズなど)は配信で利用するために追加で手続きが必要 or 利用できない場合がある
- 当日のビデオ通話の操作を自分で行うことができる
- 時間が限定されることで手間が減り、なんとか自分で行うことができました
これに当たってやったことを詳しく説明します。
著作権利用の手順
まず、通常のウェディングシーンでの音楽著作物の利用の手順は以下の通り。
一般的な式場で使うにはこれだけで十分です。 (参考:ISUMトップページ)
- 利用したい曲が入った市販のCDを手に入れる(中古でも可)
- ウェディング事業者に利用したい曲を申請する
配信・リモートで利用したい場合はさらに以下の手順が必要になります。
(参考:日本レコード協会 - 結婚披露宴等での音源使用について)
- 申請可能な楽曲かこちらで確認する
- 専用ページから申請の手続きを進める
- 配信を行う場合には、申請する時の利用方法が
婚礼撮影
になる - 配信の範囲は親族・友人など関係者に限定する(必須)
- 配信を行う場合には、申請する時の利用方法が
- 必要な利用料を支払う(使用料規程 PDF)
実はこの制度は最近になって整備されたらしく、とてもタイムリーな内容でした。
そのため情報も少なく、この情報にたどり着くまでにも苦労しました。
リモート参加者への連絡
リモート参加者の事前の連絡はすんなり行きましたが、
実はもう一つハードルがありました。
当日の開始の合図です。
こちらは普通にLINEやSNSを利用しました。
が、披露宴の時間配分はその場の流れによるところが大きく、
正確に「この時間!」というものが伝えられません。
妹が余興に歌を歌ってくれるということだったので、
その後にビデオ通話をするというスケジュールにすることによって
「5分後に始まります!」と連絡ができました。
歌の長さは決まっているため、時間の予測が非常にしやすいです。
さらに、リモート参加者の親族や友人に連絡を手伝ってもらうことで
スムーズにビデオ通話が始められました。
一番怖いのはビデオ通話の画面を表示した時に誰もいないことだったので、
結構気を使った部分です。
使ったサービス
ビデオ通話には Meet を利用しました。
無料版でも 2021年3月までは24時間のビデオ会議が可能ということで救われましたね。
Googleのアカウントを持っていれば利用可能という部分も導入が楽でしたね。
スマホがAndroidなら、なお導入が簡単ということも大きいです。
また、可能な限りリハーサルはしたほうがいいです。
自分側の設定手順を確認することも重要ですし、リモート参加者側の音声機器の設定を確認してもらうことで当日のトラブルを防げます。
他にもビデオ通話のサービスはありますが、気をつけなければならないことがあります。
配信する範囲を限定できること です。
一般の動画配信サービスなどで誰でも見れるようにすると、
著作権の関係上この記事で紹介した申請方法では不十分ですのでお気をつけください。
4. 終わりに
この時期に結婚式を挙げることに非常に悩みましたし、不安もありました。
それでも結婚式を挙げることができたのは、コロナが少し落ち着いている時期だったこと。そして近しい方々の励まし、応援があり、二人の意志があってのことです。
挙式後にコロナ感染者があったというお話もなく、安心しています。
コロナだから取り入れたリモート参加ですが、
これはコロナが収束したあとでも使えるんじゃないかと思っています。
来れない方にも晴れ姿を見てもらえる、言葉を交わせるのは嬉しい体験でした。
次にやってみようと考える人の助けになれれば幸いです。
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